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数があれば良いというものではない。

 投稿者:能彦  投稿日:2004年 9月 4日(土)12時25分4秒
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   我が生まれ故郷は秋田県能代市であるが、来年10月に近隣の7町村と合併して秋田県北随一の都市になるらしい。
 県北随一といっても、面積はともかく、人口はようやく10万人程度だから全国規模からみたら大したことではない。
 しかし、8月30日に決定したという新市名は世界的な規模とでもいえるくらい立派な名前である。その名は「白神市」(しらかみし)である。あの世界遺産に登録されている白神山地から名前をいただいたものである。

 名前を決めたのは能代山本七市町村合併協議会であるが、同協議会のホームページによると選考理由はこうなっている。
 「太古からの息吹を脈々と受け継いでいる世界遺産「白神山地」は、日本はもとより世界的にも知名度が高く、この麓に位置する新市が「白神」の名称を冠することにより、国内外に広くアピールできるほか、地域ブランドとしての利活用等による経済波及効果は極めて大きいものがある。
 また、新市のほぼ全域から白神山地を仰ぎ見ることができるため、すべての住民が共有でき、日頃から慣れ親しんだ呼称であるとともに、響きが良く、書きやすいなど新市の名称としてふさわしい。」

 つまり、新市の名称を「白神」とすることによってブランドを利用できるということと、新市民みなに親しみやすいという理由である。
 全く結構な話であるが、郷土出身者としてはいささか首を傾げる。

 確かに、白神山地は現在の能代市と秋田県山本郡各町村から仰ぎ見ることができるが、残念ながら白神山地の4分の3は青森県内にあり、残りの4分の1は山本郡藤里町にある。そして、この藤里町は今回の市町村合併には参加しない。
観光地としての入り口も青森県の日本海側であり、僅かにJR五能線の利便からすると能代市側からの交通が条件がよいというに過ぎない。

 そこで、当然のように今回の決定について青森県議会や青森県で白神山地の保護に当たっているNPO法人などから苦情が出た。

 東京での感覚から言えば、東京や横浜の近郊にある都市が合併に当たって富士山が良く見えるから「富士市」(これは既にあるが)とか「富士見市」とか「北富士市」とか名付けるようなものである。
 選考経緯をみてみると、合併を強力に促進するために、最大の都市である能代市が「新市名の決定に当たっては、合併前の市町村の呼称を採用しない。」という条件を呑んだことにある。
 ここから「米代市」(米代(よねしろ)川という一級河川が能代平野を作っている。)とか「北都市」とか「秋田白神市」、「北羽市」とか「七里市」とかの候補が関係市町村の住民によって提案された。そうして、これに対する賛成票の多かった「白神市」など10の名前が候補となり、最終的に新市名選考委員会で3分の2の多数の投票を得て決定をみたというのである。
 
 しかし、選考委員会の人員は40名弱。住民から一番投票数が多かった「白神市」の獲得数にしても、全投票数が960程度の中のトップであって50に満たない数である。
 こうした数だけで、他からの投票がなかったからといって、それで決定して禍根を残さぬものか心配である。
 手続きを定めて、これに従って手続きをふんだから、だから合法性を獲得しているというのでは、民主主義というより役人的形式主義ではなかろうか?

 因みに、私のペンネーム「能彦」の「能」は能代市の「能」である。このままでは「白彦」とか「神彦」とか改名しなければならないかも、、、、いやいや、そんな改名は金輪際ごめんです。

 
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